[本]『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』(安宅和人 著)
イシューとは
:2つ以上の集団の間で決着のついていない問題 :根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題
根性に逃げるな
バリューのある仕事をし続け、その質を保てるのであれば、「仕事に手を抜く」ことも全く問題ではない。人に聞けば済むことはそうすればよいし、今よりも簡単な方法でできるのであれば、そうするべきだ。
よいイシューの3条件
- 本質的な選択肢である
- 深い仮説がある
- 答えを出せる
イシューは動く標的
「これがイシューだ」と思ったら、そのイシューの主語を確認してみよう。「誰にとって」という主語を変えても成り立つものは、まだイシューとしての見極めが甘い可能性が高い。
新しい構造で説明するための4パターン
- 共通性の発見(あの人はメキシコにおける坂本竜馬だ)
- 関係性の発見(ポールとジョンは親友で概ね同じ行動をしている)
- グルーピングの発見(新たな動きを見せるグループの見極め)
- ルールの発見(普遍的なしくみ、数量的な関係)
一次情報に触れる
いかに優れた表現、情報といえども、二次的な情報は何らかの多面的かつ複合的な対象のひとつの面を巧妙に引き出したものにすぎない
イシューが見つからない時のアプローチ
- 変数を削る
- 視覚化する
- 最終形からたどる
- 「So what?」を繰り返す
- 極端な事例を考える
無意味な分解と意味ある分解
無意味な分解⇒ゆでたまごのスライス
意味ある分解⇒白身・黄身
エンリコ・フェルミの言葉
(実験には)2つの結果がある。もし結果が仮説を確認したなら、君は何かを計測したことになる。もし結果が仮説に反していたら、君は何かを発見したことになる。
分析とは
:比較、すなわち比べること。フェアに対象同士を比べ、その違いを見ること
定量分析の3つの型
- 比較
- 構成
- 変化
正しい広告・マーケティング活動
受け手の既知の情報と新しい情報をつなげる工夫こそが大切だ
デルブリュックの教え
「ひとつ、聞き手は完全に無知だと思え」
「ひとつ、聞き手は高度の知性をもつと想定せよ」
優れたプレゼンテーションとは
:ひとつのテーマから次々とカギになるサブイシューが広がり、流れを見失うことなく思考が広がっていくもの
優れたチャートが満たすべき3つの条件と、そのための作業
- イシューに沿ったメッセージがある⇒1チャート・1メッセージを徹底する
- (サポート部分の)タテとヨコの広がりに意味がある⇒タテとヨコの比較軸を磨く
- サポートがメッセージを支えている⇒メッセージと分析表現をそろえる
まずできること
毎日の仕事・研究のなかで「この作業って本当に意味があるのか?」と思ったら立ち止まってみよう。そして、「それは本当にイシューなのか?」と問いかけることからはじめよう。
イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
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