[本]『Den Fujitaの商法〈1〉頭の悪い奴は損をする』(藤田田 著)
言わずと知れた日本マクドナルド(および日本トイザらス)の設立者の藤田田氏の著作。『ユダヤの商法』が前提となっているため、より深い理解にはこちらの著作も読まれることをオススメします(運が良ければ読める機会に恵まれると思います)が、本書の中にもそのエッセンスは盛り沢山でした。所々、時代錯誤な部分や風変わりな点もあったりしますが、現代社会における『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の役割を担うような書籍だと思います。一般的にではなく(尋常でなく)、お金を儲けたいと思っている方は、一度は手にとってみても良いかもしれません。
※メモ※
儲かる商品は2つ
「女」と「口」
場所選定(ロケーション)は重要
業種で場所を選べ。商売の種類によって、店をどこに出すか、条件が変わってくる。
マクドナルドの三本柱:QSC
- Quality(品質)
- Service(サービス)
- Cleanliness(清潔さ)
商売をするなら性悪説
商売にまで性善説を持ち込むのは賛成できかねる。むしろ人の性は悪なりという基本に立ったほうがいい。目を話せば泥棒すると思うべきだ。
ユダヤ人の諺:「人物を見るときは遠くから見なさい」
遠くから見たほうが長所、欠点がよく見える。近くから見ると、長所を学ぶよりもアラ探しに終始してしまう。
商売は「take and ask for more」
「give and take」ではない。さらにもっとよこせ。
「演出」が重要
演出がいいと売れるし、演出がまずければ売れない。大して高価ではないアクセサリーでも、綺麗な箱に入れ、表に「愛する人へ、すべての愛をこめて」などという文句を書いて女の子にプレゼントすると、テキはコロッとなる。
現金が先
これまでの日本は「Cash On Delivery」(品物が到着し次第現金で払う)が常識だったが、これからは「Cash Before Delivery」(現金先払い)でやるべき。商売のコツは現金を先に手にしてしまうこと。
まずタネ銭を作る
貴重なタネ銭を使い果たし、いっこうにタネ銭をためようとしないのがいわゆる金儲けのへたな人のやっていること。金儲けがしたいなら、まずタネ銭をためること。
金儲けの基本姿勢
「タマゴを見たらニワトリを想像せよ」
インフレ時代の蓄財:ダイヤモンドは永遠不変
ダイヤモンドは永遠に"国際通貨"としてまかり通る。中でも「デ・ビアス」に限る。オーソライズド・カッターなりポリッシャーの名前は世界に通用するものを選び出すことが肝心。
キズのない完璧なダイヤモンドを手に入れるコツ
- 電灯の光ではなく太陽の光のもとで見る
- 万全を期すなら「ルーズ(ダイヤモンドの裸石)を見せてくれ」と言う
- 「20倍のルーペで見たい」と言う
- 色付きダイヤ(レモンダイヤ)に気をつける
金儲けは目的ではなく手段
40歳までに成功したい人は、40歳までに金の使い方を知りなさい。儲かった後の目的を作りなさい。
商売の定理
商売はすべからく頭を使うべき。頭のいい奴は儲かり、頭の回転の悪い奴は損をする。
「人間は動物だ」ということを忘れない
相手は動物であると思わなければならない。動物であるから金欲もあれば性欲もある。様々な欲望があり本能がある。それを攻撃するのが商売のコツ。
金儲けを志すなら
知識は狭く深くではなく、広く深く身につけるべき。
末世思想を捨てる
もたなければならないのは危機意識。それがあれば、危機を乗り越える知恵も浮かび、生き残って勝者になれる。末世思想は敗者の思想。
即決が大事
儲かる奴は返事をのばさない。「前向きに考える」だけ時間のロス。
間違いはいくらでも修正する
自分の即決が間違っていることが判ったら、その時点で直ちに修正すればいい。修正は決して恥ずべきではない。
勇気あるものが儲かる
勇気:自分が理論的に正しいと信じることは、いかなる悪い状況に置かれていても主張を貫くこと。
ディスカッションは最善の方法を探るためにある
最善の方法は、双方の意見とは別のところにある、と考える。
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