[本]『決算書がおもしろいほどわかる本』(石島洋一 著)
著者曰く、「わかりやすさ」に最重点を置いて書いたとのことなので、少し酷評になるかもしれませんが、難しかったです。初心者向けの1冊目としては、あまりお勧めできる本ではありません。
過去読んだ「決算書」関連の3つの書籍において、分り易さという点からランク付けすると、『「俯瞰」でわかる決算書』 > 『あなたを変える「稼ぎ力」養成講座』 >本書です。
たまたま読んだ順に比例しているのですが、3冊目にも関わらず読んだ順にだんだん難しくなった印象なので、私の感覚は間違っていないかと思います。
※メモ※
決算書の主な働き
- 損益計算書…その会社が1年間にいくら儲かったか。儲けの状況を示す
- 貸借対照表…その結果、財産はいくらになったか。会社の財産の状況を示す
どの段階で「売上」になるか
:商品を届けた段階=「発生主義」
…現金の授受とは関係なく、発生の事実に基いて売上や費用を計上する。
特別損失の具体的な内容
- 不動産など固定資産の売却損益
- 子会社の株式など経営支配の目的で長期間保有している株式等を売却した時の損益
- 役員保険金の受取り
- 役員退職金
- 風水害、火災などによる損失
- 過年度の損益修正
3つに分かれる固定資産
- 有形固定資産…モノとして形のある固定資産。建物、機械装置、土地など
- 無形固定資産…ソフトウエア、営業権、商標権などの法律上の権利
- 投資その他の資産…子会社株式など長期保有目的の株式、1年超保有目的の預金、長期貸付金など
コミッテッド・コスト(拘束費用)
経営陣が一度意思決定すると、その後の数会計年度にわたり、その意思決定に関する費用として発生する費用。
土地、有価証券の金額は「取得原価」
「時価」ではなく、購入した時の金額「取得原価」。
「資本」の構成
- 資本金
- 資本剰余金
- 資本準備金…株主が払い込んだ金額のうち、資本金に組み入れなかった金額
- そのほかの資本剰余金
- 利益剰余金
経営分析の手法
総資本対経常利益率から出発する。
- 総資本対経常利益率= 経常利益/総資本
- = 経常利益/売上高 × 売上高/総資本
- = 売上高対経常利益率 × 総資本回転率
EVA…Economic Value Added 経済付加価値
EVA = 税引後営業利益 − 資本コスト
= 税引後営業利益 − 投資額 × 資本コスト率
= (税引後営業利益/投資額 − 資本コスト率) × 投資額
決算書がおもしろいほどわかる本 新会計基準対応版―貸借対照表・損益計算書からキャッシュ・フロー計算書・経営分析まで
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