[本]『自分を鍛える!』(ジョン・トッド 著)

かのベストセラー『自助論 』(サミュエル・スマイルズ著)の約四半世紀前に出版されたのが、この本です。出版当時、ロンドンだけで15万部売られ、ジョン・トッド氏の著作の中で最も影響力があった本です。私はこの本を毎年年初に読んでいます。学生時代に受けた強烈な印象ほどではなくなってきますが、やはりジョン・トッド氏の聡明さと、訳者である渡部昇一氏の実直な文章にはしびれます。



※メモ※

天才とはすぐれた"忍耐力"があるということ 

アイザック・ニュートンのような真の天才は、自分と他人の知力の大きな、そして唯一の違いは、自分にはより強い忍耐力があるだけのことだ、と言っている。ひたすら努力せずしては、けっして人より抜きん出ることは出来ないのだ。

 

こんな"サル真似"をするから頭が鈍くなる

自分で考えたり行動したりすることを学ぶようにしなさい。真の独創性とは、ものごとを立派に自分なりのやり方で行うことである。中途半端に教育された人間は概して人まねをしがちである。「人まねで大物になれた者なし」。かつて模倣者でひとかどの人物になったものは1人もいないということを肝に銘じておかなければならない。忍耐力と努力によって、自分なりのものを身につけていかねばならないということだ。

 

この「緻密な計画」があなたの一分一秒を充実させる

計画は前の晩にじっくり練っておき、朝起きてもう一度確認したら、すぐに実行に移さなければならない。前もって計画を立てておくことで、そうしない場合よりも、一日に驚くほど多くのことが成し遂げられるのである。これはあらゆることについて言える。

 

「時間厳守」をする人だけが味わう"二倍の得と満足"

やることが2つあって、1つはやらなければならないことで、もう1つはどうしてもやりたいことであった場合、迷わず前者からとりかかることだ。

 

この"したたかさ"を持って何事にも当たれ!

あなたが今どこか遠くはなれた場所へ緊急な用事で使いに出されたとする。まず第一に大切なことは、間違いなく迅速に使いを果たすことであるが、行く道筋にある色々な景色やものごとを通りすがりにしっかり観察することも必要なのではないだろうか。耳をすまして、どんな情報や逸話や事実をもできるだけ聞き漏らさないようにして、いちだんと賢くなって戻るべきではないだろうか。こんなことが妨げになるだろうか。

 

もっと「精度の高い」「守りが堅い」仕事をするために

読書であれ、会話であれ、作文であれ、量は少なくても入念に行ったほうがよい。「性急すぎる」人間は得てして人生の取るに足らないことに忙しくかけずりまわりながら、それでいて、できるだけ多くのことを成し遂げるという人生の大目標を果たさずに終わるものである。ある偉大な人物の努力と業績に驚いた人が、「どうしたらそんなにたくさんのことを成し遂げられるのですか」と尋ねた。「なに、一度に一つのことだけしかやらず、それだけをまず断固としてやり遂げるように努力するのですよ」

 

こんな"うわべだけ"の毎日から今すぐ抜け出すこと""

自分の感情をコントロールするには少なからず努力が必要である。自分の感情を抑制できる人こそ本物の英雄なのである。他人とうわべの会話をする習慣ほど、放っておくとあっという間に身についてしまうものはない。たちまち不動の習慣となり、一生改めることができなくなってしまう。それを避けるには、隠し立てをせず率直な人間になることである。しかも、他人の目にそう見えるというだけでなく、事実、そうあらねばならない。なかには率直で硬結な人柄がひと目にもすぐにそれとわかり、高く評価される人もいるのである。

 

この"一線"を越えた時、あなたの能力は一気に目覚める!

現在まったく無駄にしている時間を、三年か四年間、勤勉に活用すれば、ヘブライ語やギリシア語でさえかなり理解できるようになると請け合ってもいい。一方の人間が語学を勉強するべきか否かと思案している間に、他方の人間はそれを習得してしまうのである。

 

頭の"鮮度"を抜群に高める気分転換の技術

頭の鮮度を再びよみがえらせるのは、ぶらぶらと休息するのと同じく、勉強する対象に変化を持たせるだけでも可能なのだということをわれわれは忘れている。
※cf. "頭をリラックスさせることの効用は過大評価されすぎ"([本]『アイデアのヒント』(ジャック・フォスター 著))

 

「本の力」が人生を完全なものにしてくれる

ベーコンいわく、「読書は充実した人間をつくり、会話は機転の利く人間をつくり、執筆は緻密な人間をつくる」と。公正で正しい判断をするためにはまず他の時代の歴史を振り返り、過去と現在の比較ができなければならない。活発な精神を持つためには、後世に不滅の思想を残していったすぐれた先人の精神に絶えずふれて自分の精神をリフレッシュし、強化しなければならない。読書によって成長しようと考えているなら、まず丁寧に読むことである。

 

では、どうやって「読むべき本」を見分ければいいのか

まず一冊の本を手にとって、一章だけ読んでみるとよい。全部を読まずに、果たしてその本が読むに値するものかどうかわかるだろうかとお思いだろうが、わかるのである。しかし、もっと簡単で、しかも確実な見分け方がある。本も薬と同じように扱うのだ。つまり、他の人が試して、その効用が実証されてから手を出すのだ。

 

一日の始めにまず確認し、即座に実行に移すこと

いくら多く見積もっても、一生の間にわれわれに与えられている時間というのはたかが知れている。その短い時間の中でできる限り多くを学び、多くの成果をあげなければならないということを忘れないでほしい。寝るまでに何をどれだけやり遂げたいのか――これを、一日の始めに確認したら、計画と実行の間に少しも無駄な時間が生じないように即座に実行に移すことである。そして一日が終わったら、公正かつ徹底的にその日を反省し、できなかったことを確認しておきなさい。

 

魂をサビつかせる「ものぐさ病」について

何か新しい有意義なことを成し遂げるのに、普段の生活を大きく、あるいは目立って変える必要はない。ただ現在無駄にしている時間を残らず活用しさえすればよいのである。そうすれば、たやすく成果があがるのである。

 

「器用貧乏」が結局なにも手にできない――これだけの理由

知りたいことや明らかにしたいことに自分の全時間を捧げることが必ずしも大切なのではない。毎日少しずつやることが大切なのである。時間を適切に配分し、有効に利用するには、決めたことを規則正しく実行しなければならない。

 

こんな意味のないところに時間をかけていないか?

時間を大切にしたかったら、低俗でつまらないことはしないように注意すべきである。自分に少しでも恥じるようなことは、今も今後もいっさいやらないこと。

 

つまらぬ雑談で自分や相手の時間を無駄にしないこと

どんな集まりの中にも一人ぐらいはためになることを話したがっている、またそれができる人間がいるものである。そんな人間を探しだして質問をし、必要な情報を得ようと真剣に努力するのだ。このようにすれば、その気さえあれば誰だって何かを学べるはずである。集いを去る時は、来た時よりもいちだんと賢くなっているか、あるいは他の人を賢くしていなければおかしいのだ。

 

こんな"自画自賛"はまわりに憐れみを持たれるだけ

自分のことや自分の友達のことや自分の業績のことは、できるだけ口にしないことである。さもなければ、褒めて欲しいのか憐れんで欲しいのか、そのいずれかを期待しているのだと人は解釈する。

 

「メイソン11の法則」――人間関係を好転させるルール


1. 本と同じく、利益を得られる仲間を選ぶこと。利益を引き出すことも与えることもできなければ、そんな仲間からはすぐ立ち去ることである。
2. 仲間の人格を学ぶこと。
3. 座が沈んだら、誰もが発言できるような幅広い話題を提供して場を盛り上げること。
4. 新しく重要なことや、ためになることを聞いたら、すぐメモ帳に書き留めておくこと。
5. 仲間の間で、いてもいなくてもいいような存在にならないこと。
6. あわてて騒がしく発言しないこと。
7. 人それぞれが、自分の欠点や過ちに対してあなたとは違った観点を持っているということを頭にいれておくべきである。
8. 仲間が陰口をたたいたり非常識なことを言ったりしたら、口で注意できる場合は注意し、それで無駄な場合は口をつぐみ、それでも続くようだったらその場を立ち去ること。
9. 仲間の注目をあびようとしないこと。
10. 馬鹿馬鹿しく思える話にも辛抱すること。
11. のびのびと気楽な気分を保ち、他の人もそうさせること。

 

あなたを生かしも殺しもする「感情のコントロール法」

仲間の間でけっして感情をむき出しにしないこと。どんなに大声で怒りを爆発させたくとも、完全に冷静さを保ちなさい。考えや意見を対話によって交換し合えるということほど、人間に与えられたすばらしい贈り物は他にないのだ。これは永遠の慰めでもあり、大変役に立つ道具でもある。また同様に、口はわざわいのもとともなり得る。言葉ににじみ出る感情は多かれ少なかれ他の人に影響を与える。それが正しい影響なら結構だが、そうでなければとんでもないことになる。この贈り物の使い方には重大な責任が負わされていることを一日でも忘れてはならない。

 

本当の富を手にする確実な方法は、たった一つ

勉強することが何よりも容易にすみやかに富を簡単に手に入れる方法なのだ。




自分を鍛える!―生産的な習慣をつくるヒント (知的生きかた文庫)
自分を鍛える!―生産的な習慣をつくるヒント (知的生きかた文庫)

コメント

人気の投稿